殺人の駒音 |
13歳の天才少年棋士に敗れ、ひとりの男が奨励会を去った。八神香介、26歳の誕生日のことであった…。そして16年後、第5期竜将ランキング6組1回戦。将棋の表舞台から姿を消していた八神が、その沈黙を破り大衆の前に再び姿を現した。アマチュア最高位から、再びプロ棋士に挑むためであった。だが、対戦当日、相手プロは姿を見せない。それもそのはず、彼は自宅のアパートで何者かに殺害されていたのである。香車の駒を握りしめるという奇怪なダイイング・メッセージを残して…。深まる謎、息も吐かせぬ展開。ミステリーの枠を超えた最高のエンターテイメント・ノベル。横溝正史賞特別賞受賞作。 角川文庫(本のカバーから引用) |
大道将棋殺人事件 |
かつて神童とうたわれ、プロの棋士を夢見た仙吉だったが、定跡を無視した眩惑戦法が、正統派の師匠の棋風に合わず、ある日突然、師匠の家を飛び出し、行方をくらました。その後仙吉は、詰将棋一筋に生きる大道将棋師となり、“鬼殺しの仙吉”と異名をとるほどになった…。放浪の旅先で遭遇するさまざまな殺しに、仙吉の冴えた読みが的中する!
双葉文庫(本のカバーから引用) |
将棋殺人事件 |
〈噂〉それはどこからともなく現れる不可思議なもの―。最近、六本木界隈で流行っている奇妙な噂「恐怖の問題」。その噂の内容に重なるように静岡県地方でおきた地震の土砂崩れで2つの屍体が発見された。それも片手にボロボロの本を握ったままで…。知能指数208の天才少年牧場智久とミステリーマニアの姉、その恋人の大脳生理学者の素人探偵トリオがこの奇妙な事件を推理する。そして意外な結末が。鬼才・竹本健治の幻の代表小説ゲーム3部作「将棋編」堂々の第1弾。
角川文庫(本のカバーから引用) |
仙山線殺人事件 |
将棋の世界では現金を賭けて対局する者を真剣師と呼んでいる。その真剣師の大会が東北と関西で開催された。大会に出場するため東北へ向かった二人の真剣師は山形と仙台のホテルで同日、殺害された。二つの事件が仙山線で結ばれた時、双方の被害者が容疑者に…。
青樹社文庫(本のカバーから引用) |
刺青殺人事件 |
東大医学部のうす暗い標本室に並ぶ、首もなく、手足もなく、刺青をした胴体だけの塑像。不気味な色彩で浮かびあがる妖術師「大蛇丸」。この一枚の人皮から、醜くも、恐ろしい惨劇が始まった。密室殺人と、怪しく耽美な世界に挑む、名探偵・神津恭介。戦後、本格推理小説の礎となった、高木彬光の処女長編、ここに登場。
光文社文庫(本のカバーから引用) |
将棋大名 |
安永8年1月半ば、江戸は湯島台の神田明神境内で、『蘭学博士平賀源内先生大講義』なる看板の下、見物人を煙にまいていたのは奇人先生こと平賀源内、供の門弟高島春作であった。エレキテルなる奇怪な西欧魔術を行うこの先生を知らぬ者は江戸にない。その源内と春作を、寄寓する幕府将棋所の司で将棋三家の伊藤宗印の娘お千代が迎えにきた。源内はお千代にも見物人同様に遠眼鏡をのぞかせたのだが、お千代が見た怪奇は。お千代の視線の先には、湯島町の質屋『伊勢屋』の庭に“死人詰め”なる紙を紙房の上に止めた裸女が松の下に下がっていた。詰め将棋“死人詰め”の謎とは何か…?妖怪若衆下村松之丞、そして怪人将棋大名の出現。かくて源内と春作の活躍は。
春陽堂書店
文庫版 (本のカバーから引用) |
殺人の棋譜 |
日本将棋連盟所属の河辺真吾八段が、「最高位」挑戦者決定戦に勝利し、タイトル保持者の名人との対局が決まった。が、河辺を襲った突然の悲劇―三歳の愛娘・万里が誘拐されたのだ。神奈川県警・須川刑事指揮のもと、犯人逮捕に向けて万全の態勢で臨むが、予想外の方法で身代金を奪われ、万里の行方も不明。最悪の事態の中、最高位戦第一局が始まった…!?江戸川乱歩賞に輝いた誘拐ミステリーの名作。 講談社文庫(本のカバーから引用) |
新・殺人の棋譜
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将棋の河辺名人は、定山渓で新鋭の山本8段と最高位戦をたたかう。そこは17年前、対局中に愛娘の誘拐を知らされた因縁の場所だった。名人の不吉な予感は当った。美しく成長した娘万里が、行方不明になったというのだ。またしても。江戸川乱歩賞受賞の名作「殺人の棋譜」の続編ともいうべき迫真の長編推理作。 角川文庫(本のカバーから引用) |
洞爺・王将殺人事件 |
札幌に住む退職刑事・星月源吾は、妻と娘を伴って洞爺湖温泉に遊んだ。宿泊中のホテルで、女流名将戦が行なわれていて、将棋好きの源吾は大喜び。二日目の対局の折り、事件は起こった。名将戦に使用していた大山名人ゆかりの駒が、盗まれてしまったのだ。さらに記録係の青年・吉永正史の妹・恵美も行方不明に…!会場周辺にちらつく謎の男は?単純な盗難事件か、それとも誘拐事件か―ひそかに内偵する源吾は正史の複雑な家族関係に気づくが…!?厳しい冬の北海道の自然を舞台に、プロの将棋棋士を目指す青年と健気に生きるその妹を巻き込んだ不可解な事件を描く、著者会心の書下ろし本格ミステリー。
光文社ノベルス版(本のカバーから引用) |
女流将棋殺人事件 |
高校生ながら将棋女流名人の花柳真子が、TV局の控室にいる時、隣で女優のハンドバッグ盗難事件が起きた。父親がベテラン警部という血筋のせいか、真子はこの事件に興味を持って、1人で真相解明の行動をすることにした。まず容疑者の1人に会うことにし、訪ねてみると殺されていた。さらに第2の殺人事件が発生して、真子はますます深みに陥いることになるが、決死の行動がさしもの難事件を解決に導いた。この後も、真子のライバルで大の仲良しの女王位・天堂静江と対局中に不審な火災に遭遇したり、またある時は静江が誘拐されるという事件が起きたり、その都度、冷静な真子が冴えた推理を駆使する!―本格派の第一人者が得意の将棋の世界に材を得た連作長編ミステリー!
花柳真子・決死の推理
幽霊と穴熊
紅蓮の殺人
砂将棋殺人
女流棋士誘拐事件
バレンタインの将棋
広済堂文庫(本のカバーから引用) |
将棋駒殺人事件 |
将棋の駒作りの名人を祖父にもつ宮井龍一は、母の遺品の中から一枚の飛車と不可解な手紙を見つけ、自分は祖父と母との間の不義の子ではないかと疑問を抱く。その後、友人と祖父の故郷を訪れた龍一は、そこでかつて祖父の仕事を手伝っていた人物が謎の死を遂げたことを知り、母が歌っていた民謡と飛車の指紋を頼りに真相を探ろうとするが…。「一枚の飛車」ほか将棋に不案内な人でも楽しめる将棋ミステリー集。 (本のカバーから引用) |
王将殺人 |
北海道定山渓での対局に勝ち、アマチュア将棋界の最高の座に就いた星純一。その夜、純一の後援会長・倉西正文が、札幌のホテルの浴室で殺された。彼は父・恵三の不審な言動に不安を覚える。また、恋人・真理子の父親・森田八段にも容疑が…。殺害現場に残された、まちがえた棋譜の意味は。亡き母が純一に遺した曲詰の秘密とは。棋界に精通する著者の力作。
光文社文庫(本のカバーから引用) |
龍王殺人事件 |
大学助教授・物部義太郎は、高校時代からの友人・八代の妻琴子と人目をはばかる関係にある。彼は八代から琴子を堂々と奪うため将棋での決着を挑むが、一敗地にまみれてしまう。迫いつめられた二人は夫殺しを企図。しかし相手は役者が一枚上だった。遺産相続をめぐる悪辣な計画が密かに進められていたのだ。表題作ほか傑作将棋ミステリー等六篇を収録。
Tokuma novels(本のカバーから引用) |
黒い王将〈雄飛編〉 |
賭将棋という裏世界で日本一を目指す神代賢は、宿命のライバル古瀬十三郎を倒すべく血みどろの真剣勝負を重ねていた。その神代に若い娘がぜひ弟子にと押し掛けて来た。娘は由佳と名のり、これまた賭将棋の大物を仇と狙っている模様。止むを得ずアベックで旅を続ける破目となったが、二人を待ち受けていたのは毒責め、暴力などの奸計の連続だった。
双葉文庫(本のカバーから引用) |
棋聖忍者
天野宗歩〈1〉
富士見の玉将 |
天野宗歩。幼名留次郎。文化13年江戸生まれ。5歳で将棋家大橋宗桂門下に入り、11歳で初段、31歳で7段に昇るが、将棋名家の出身ではないため、それ以上は許されなかった。しかし、実力は13段といわれ、「棋聖」と呼ぶに相応しい不世出の天才棋士だった。44歳で没するが、その生涯は謎の部分が多い。大胆な構想とミステリアスな展開で描く全8巻の第1巻は、出生の謎から、修業のため、師に京に上る許しを得るまでを綴る。
集英社文庫(本のカバーから引用) |
棋聖忍者
天野宗歩〈2〉
青嵐の棋客 |
師の大橋宗桂が留次郎に命じた旅の目的はふたつあった。各地に住む強豪と手合わせして将棋の技量を磨くことと、気当流の柔術を身につけることである。道中、知り合った妻女お澄、駒七と共に京に上る留次郎だが、江戸の天才棋士としての彼の名前は、すでに各地で伝わっていた。尾張の強豪、勝浦利右衛門との対局を皮切りに留次郎の将棋修業の旅は始まった。そして、柔術の修業も…。 全8巻の第2巻。
集英社文庫(本のカバーから引用) |
棋聖忍者
天野宗歩〈3〉
風雲京洛の巷 |
大飢饉、一揆、大塩平八郎の乱など世上不穏な天保年間。留次郎(のちの天野宗歩)は、将軍家から隠密探索を命じられ、将棋の修業を兼ねて京を中心に四国、山陽道を遍歴する。その間の命の危険をおかすような将棋の強敵との対局、京の薬種問屋の娘お妙との再会、結婚。そして突如身にふりかかる不幸…。留次郎の波乱に満ちた歳月を渾身の力で描く大河伝記小説第3巻。
集英社文庫(本のカバーから引用) |
棋聖忍者
天野宗歩〈4〉
江戸の花吹雪 |
旅の途中で出会った不思議な老人・因幡のすすめで留次郎は富次郎と改名、将棋修業の志を新たにする。恭の美しい姉妹にも想いを寄せられる。さらに石本検校、内藤龍輔を撃破、波に乗るが、幕府の密命も彼を待っていた…。 全8巻の第4巻。
集英社文庫(本のカバーから引用) |
棋聖忍者
天野宗歩〈5〉
幻戯の群像 |
京で送った幸せな日々も束の間、病弱な妻・妙は自ら望んだ妊娠に耐えられず、命を落としてしまう。宗歩はその死を悼み、将棋の駒をかたどった碑を建立した。しかし、これが江戸の師・宗桂の怒りを買うことになる。
集英社文庫(本のカバーから引用) |
棋聖忍者
天野宗歩〈7〉
忍法奥の細道 |
幕末、緊迫した政情のもとで、東北諸藩の動静を探索するよう新たな密命を幕府から受けた宗歩は、水戸から石巻、さらに将棋の郷・天童へと足を伸ばした。無事、復命した宗歩は、翌年、長岡、高田藩探索のため越後路へと再び旅立った。途中、奇妙な老婆に出遇い、その年に予定している宿敵・宗印との対局の結果を予言されるが…。
集英社文庫(本のカバーから引用) |
棋聖忍者
天野宗歩〈8〉
漂泊の勝負師 |
当代随一の指し手、将来の名人を嘱望される伊藤宗印とのお城将棋に快勝した宗歩は、幕府から、水戸藩を探るよう命じられた。だが、これに対抗する水戸藩の天拘党若手過激派は、ひそかに宗歩の命をつけ狙う。風雲急を告げる幕末の世相の下で、宗歩の身辺もにわかに緊迫してきた。 全8巻の最終巻。
集英社文庫(本のカバーから引用) |