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島田荘司プロフィール

 
 昭和23年広島県生まれ。武蔵野美術大学卒。20代はデザイナー、ミュージシャンなどいろいろな職業に就く。一時新聞の占星術のコーナーを受け持っていたこともあります。デビュー作である「占星術殺人事件」は第26回江戸川乱歩賞に「占星術のマジック」というタイトルで応募され、最終候補まで残ったのですが、惜しくも落選しました。しかし、それを期に職業作家としてデビューを果たします。

そのときの受賞作は井沢元彦の「猿丸幻視行」でした。

そして、そのときの「占星術のマジック」の選評は次のようなものでした。

 昭和56年、『占星術殺人事件』で本格ミステリ界に衝撃的なデビューを果たして以来、名探偵・御手洗潔、刑事・吉敷竹史のシリーズを中心に数々の傑作、意欲作を発表してきました。特に御手洗シリーズでは『暗闇坂の人喰いの木』『水晶のピラミッド』『眩暈』などで壮大なテーマと仕掛けを提示、本格ミステリの境界を超えて飛翔し続けてきたのです。実質的な処女作は「異邦の騎士」ですが出版は7作目となっています。

 特に記載しておきたいのは、若手の作家(いわゆる新本格)デビューにはずいぶん手を貸しているということです。これは本格ミステリーが少ないかということを憂慮し、新進気鋭の作家に次世代の夢を託しているということなのですが、必ずしも理解されていないきらいがあります。この間のことは「本格ミステリー館」「本格ミステリー宣言」「本格ミステリー宣言2」で詳しく述べられています。

 吉敷竹史のシリーズでは、「寝台特急はやぶさ1/60秒の壁」「北の夕鶴2/3殺人」「消える『水晶特急』」「Yの構図」「灰の迷宮」「夜は千の鈴を鳴らす」「幽体離脱殺人事件」「奇想、天を動かす」「羽衣伝説の記憶」があります。

 島田荘司は、昭和23年10月12日、午前10時40分頃に、岡山県倉敷市に生まれています。
 「新・異邦人の夢」(徳間文庫P110参照)

島田荘司の著作は、58作品ほどありますが、このページではそのうち、私の読んだ30作品を紹介しています。

   
 御手洗 潔

 島田荘司は少年時代「荘司」という名前でさんざんからかわれた。放課後の掃除は「掃除大臣のお前がしろ、という風にね。それから「便所そうじ」というあだ名もあって、さすがにこれはプライドが傷ついて非常にいやだった。」
で、「便所そうじ」を別の言葉で言いかえれば「御手洗潔」になるという連想から名づけられたのです。

 御手洗潔は、昭和23年11月27日、午前8時28分、横浜生まれ。たぐいまれな勇気があり、大胆で負け知らず、競争心も強い。活動的で行動も迅速。危険や冒険を恐れず、激務にひるまない。寛大で高尚な性格と、正義と公正をつらぬく信念を持ち、快活で明朗、率直な人柄。ただ大言壮語や自慢癖が現れやすく、やや欠陥行動の多い人物。有名人や教養のある人などの友人を多く作るものの離反しやすい。孤独な生活を送るようになる...。「占星術殺人事件」(講談社文庫第29刷P465参照)

 吉敷 竹史

 警視庁捜査一課殺人班の刑事。1948年1月18日生まれの山羊座。作者の島田荘司と同い齢だが、吉敷の方が9か月ほど年長。生まれたのは岡山県倉敷市だが、中学に入ってすぐ広島県尾道市に転居、今は本籍もそちらに移してあるらしい。高校時代はラクビー部に(「確率2/2の死」によれば警察学校時代も)いたというのも作者島田と同じである。

 吉敷竹史は、昭和23年1月18日、午前3時15分から20分頃に、岡山県倉敷市に生まれています。
 「新・異邦人の夢」(徳間文庫P121参照)

「耳がすっかり隠れるくらいの長髪、その髪は大きく波うっている。目が二重まぶたで大きい。鼻筋は高く通り、唇は少し厚い。長身でとても刑事には見えない。混血のファッションモデルのようだ」と初紹介されているが、そのために二十代後半に見えるほどだ。身長は1メートル78センチ。

 現在は東京都杉並区荻窪3丁目32の5、船村アパート2階8号室に一人暮らし。ラーメンが大好物で、荻窪に住んでいるのも「ラーメンのうまい店があるから越してきたようなもの」だという。現在は独身だが、1973年に盛岡出身で5つ年下の加納通子と結婚、その結婚は6年間で破綻したことが「北の夕鶴2/3の殺人」で初めて明らかにされる。

 加納通子は、昭和27年8月5日、午後9時30分、岩手県盛岡市で生まれました。「新・異邦人の夢」(徳間文庫P127参照)

 [加納通子のこと by mystery-ML ML]

[選評]

 斎 藤   栄
 「占星術のマジック」は、ミステリー作家としてのセンスは一番感じられた。残念ながら、動機とか社会性の問題で損をしたために、受賞するには至らなかった。

 三 好   徹
 「占星術のマジック」は、死体処理のトリックの新しさにおいて魅力的であった。しかし同時にそれが欠点にもなっている。もう一くふう欲しいところだった。

 南 条 範 夫
 動機が充分説明されていない。

 海 渡 英 祐
 島田荘司氏の『占星術のマジック』は、あまりにもリアリティに欠けるのが難で、この話を生かすためには、徹底的にパロディ仕立てにする以外なかっただろうと思う。しかし、この人にはミステリィを書く才能はある。

 五 木 寛 之
 筆力のある作品だが、個性の強さがマイナスになっている部分もあったようだ。