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第1回課題作品「天使が消えていく」(夏樹静子)

昭和44年(1969年)第15回江戸川乱歩賞佳作入選作、昭和45年2月講談社から刊行。母性と殺意が交錯する世界を女性記者と男性刑事の二つの視点から交互に描き出したこの作品は、当時ようやく推理小説者の中核を形成しつつあった若い女性ファンの圧倒的な共感を呼んでベストセラーとり、夏木静子は敬意と親愛の情をこめて「主婦作家」と呼ばれるようになった。

しょう Monday, April 26, 1999 4:26 PM

夏樹静子は、初めて読んだのですが、全体に読みやすいという印象を持ちました。
女性作家らしく、女心を巧みに描いていると思う反面、例えば山村美沙のように線が細くないですね。

母性愛という言葉がありますが、美保が実の我が子を殺してしまうのではないか、まるで鬼のような女だと・・・
このあたりでは、ヒロインに感情移入してしまい、一気に読み進むことができました。

夏樹静子は、前半に散りばめた謎を解き明かすうちに、巧みに人間模様を描いていると感じました。

最後の最後にほっとすることができましたね。
やはり、人間性善説なのでしょうか?
安堵とほのぼのとした人間愛を感じながら余韻を楽しむことができました。

この本は昭和45年頃の作品のようで、現代と比べると医療技術、健康保険制度等の部分で少しひっかかるところがありましたが、人を描いているという点では、少しも古さを感じさせません。

まだまだ読んでみたい作家ではあります。

チアキ Tuesday, April 27, 1999 1:23 AM

読みやすいと思ったのは、しょうさんと同じです。

全く関係のない話が同時進行しています。
どこかで、繋がっているのだろうと思いながらも、作者の術中にはまってしまい、最後に“あっ!”と思わされるんです。

夏樹静子の作品の最後のどんでん返しは、しょうさんが書かれたように「やはり、人間性善説なのでしょうか?」

そうだと思います。
そうでないと、最後まで読み終わった時、こんなに“かなしい”とは思わないでしょうから。

そして、
タイトルの「天使が消えていく」とは、そういう意味だったのかぁ〜と、最後の最後までわかりませんでした。

うなうな Saturday, May 01, 1999 5:26 PM

私は、特にGWの予定もないので、図書館で「天使が消えていく」を探してみました。夏樹静子氏のアレです(^^)
文庫本でしたが発見しまして、早速借りてきました。

勢いで読み始め、なんと3時間で読破。
読みやすい文章なのと共に、やはり子を持つ母故の感情というのでしょうか、先が気になって仕方がないという気持ちでした。

感想は「やっぱりね」という感じです。

タダの犯人探しでない、女性作家ならではの「女性の表現」が素晴らしいと思いました。
最後の最後で、私はボロボロと泣いてしまいました。
チアキさんにならわかって頂けるかなあ(^^;;

読んで良かったです(^^)
傍らに昼寝をしていた二人の娘を、どうしようもなく愛おしく思えた、いい午後でした。