おひつじ座 おうし座 ふたご座 かに座 しし座 おとめ座 てんびん座 さそり座 いて座 やぎ座 みずがめ座 うお座
 

星座物語(ギリシャ神話)    糸川英夫の細密占星術(糸川英夫著)

やぎ座 (12月22日〜1月20日生まれ) Capricorn

 中秋のころ、暮れてゆく空を見上げてみましょう。一年に一度だけ出会える織姫と牽牛...天の川をはさんで並ぶ二つの星を結んだラインを南にのばし、そのまま地平線に向けて下ろしたところに「やぎ座」があります。これがあなたの誕生星座です。

 頭の位置には、やや明るい2、3等星、尾の部分には、3等星の星などの星が集まり、逆三角形を成しています。この星座は、上半身が山羊で、下半身が魚となった「パンの神」の姿を描いているのです。

 古代のひとたちは家畜を放牧しながら、夜になると空に現れる、不思議な山羊の姿を見ては、パンの神の話を語って、夜を過ごしたことでしょう。

 ギリシャ神話に伝わる「やぎ座むの物語です...。

 パンの神は、頭と下半身は山羊、上半身は人間の姿をしている野山の精で、人間の羊飼いの、よい遊び相手でした。

 あるときパンの神は、森の妖精ニンフのシュリンクスに恋心を抱き、彼女を追いかけ回しました。シュリンクスは、パンの神から逃げようとしましたが、とうとう水辺に追いつめられてしまいました。

 シュリンクスは、神々に頼んで、我が身を水辺の葦に変えてもらいました。パンの神は、水辺に生い茂る葦の中から、シュリンクスを探すことができず、やむなく諦めると、そのうちの一本を抜いて葦笛にしました。

 ある日パンの神が、この葦笛を吹きながらナイルの河沿いを歩いていると、神々の酒宴に出くわし、得意の笛でみなを喜ばせていました。すると、そこへ百個の首をもつ海獣テューポンが襲いかかってきたのです。

 宴会は大混乱となり、それぞれが自らの身を変えて逃げ回りました。パンの神はあわててナイル河に飛び込んだため、濡れた下半身だけが魚の姿となり、上半身はそのままで逃げのびたのでした。

 その姿があまりにもおもしろかったため、天に上げられ、おどけたパンの神「やぎ座」として残されたといわれています。