札幌という美しい名は何を意味していたのか判らない。「アイヌ語地名の研究4」(山田秀三著作集) 北海道とか、関東とか、始まりから広地域の総称として付けられた地名もあるが、古い自然発生的な大地名は、最初小さな一つの場所の名であり、それが漸次有名になり、それで呼ばれる範囲が拡がって、付近一帯の総称になったものが多い。その場合に、多くは時代がたつと、元来発生した場所がどこであったかを忘れられてしまう。したがって、意味の方も何のことだか判らなくなるものらしい。 |
■位置と広さ
北海道・石狩平野の南西部に位置する札幌市は、大正11年8月1日の市制施行以来、近隣町村との度重なる合併・編入によって、市域を拡大してきました。
●面積/1,121.12km2
●距離/東西42.30km 南北45.40km
●位置/極東 東経141度30分(厚別区もみじ台南7丁目)
極西 東経140度59分(南区定山渓・国有林)
極南 北緯42度46分(南区定山渓・国有林)
極北 北緯43度11分(北区篠路町拓北)
●高低/最高地 南区定山渓(余市岳)1,488.1m
最低地 北区西茨戸(旧発寒川付近)1.8m
●人口 1、861、431人(平成16年1月1日現在) |
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松浦武四郎説 サツホロ「サッ sat(乾く)」、サツテクホロ「サッテク sattek(痩せる) |
林顕三採録の説 サチッポポロ。
サッ・チェッポ・ポロ(乾いた・魚・多い) |
バチラー博士説 サッ・ポロ・ペッ(甚だ乾燥する川) |
永田方正説 サッポロ(sat poro)乾燥広大の意。(乾いた・大きい) |
磯部精一説 サトポロ(乾きたる広き場所) |
サリポロペッ説 [駅名の起源] 昭和22年版
アイヌ語「サッ・ポロ」から出たもので(乾きたる広き場所)を意味し、昔河川(豊平川)の氾濫した跡が乾燥して広大な乾原となったのに因るという。
[同書] 昭和25年版
アイヌ語「サッ・ポロッ・ペッ」(乾いた大きな川)から出たもので、今の豊平川がそれであった。
[同書] 昭和29年版
アイヌ語「サリ・ポロッ・ペッ」(その葦原が広大な川)が「サチ・ポロペツ」となり、下部が略されて「サチポロ」となり、さらに「サッ」(乾いている)に附会されて「サッポロ」になった。 |
サリ・ポロ・ペツ 「葦原の広大な川」から「サチポロ」となって、さらに札幌になった。
美幌、石狩、阿寒なども同じ経緯をたどってペツがなくなってしまっている。
「日本地理」なるほど雑学辞典(日本博学倶楽部編) |